本編は こちら
もう一つ展開を思いついたので、こちらで公開します。
こっちは女の子サンタ。
+++
夜空を駆けるソリの上で、彼女は縮こまっていました。夜空が寒いのもあります。仕事を終えて疲れたのもあります。振り落とされないようにしがみ付いているのもあります。
けれど、何より今、彼女の中を満たしているのは、たっぷり飲んだココアの成れの果て。サンタの服の下、お腹を大きく膨らませているおしっこです。
(と、いれっ、トイレトイレトイレ、おしっこっ……! おしっこしたい、おしっこしたいよぉ……!)
ぴたりと寄せた両足をばたばたと動かし、今にも溢れそうなおしっこを必死に我慢します。
手はスカートの中に潜り込んで、下着の上からおしっこの出口をぎゅううっと押さえていました。ひくひく疼くその部分は、その奥にたっぷり溜まった熱い液体を噴き出す寸前でした。
(おしっこ、おしっこしたいっ、もうでちゃうの、でる、おしっこでるぅ……!)
彼女は強張った表情で、はー、はー、と呼吸を繰り返していました。もう頭の中にはおしっこのことしかありません。一秒でもはやくおしっこをしたい、ただそれだけです。
我慢に我慢を重ねたおしっこはもう限界寸前でした。我慢出来ているのが不思議なくらいです。
「っ、あ、あっ……!」
ぶるりと彼女の体が震えます。その瞬間、ぎゅうと強く押さえた出口を抉じ開けて、熱いおしっこが零れ出ます。それは下着をじわあっと熱く濡らして、指先を温かくします。
「だめ、だめ……、おしっこでちゃう……」
思わず漏れた本音は、流れる風に紛れて消えていきます。けれど、彼女のお腹に溜まったおしっこは消えません。ほんの少しだけ溢れてしまいましたが、その何倍も、何十倍もの量が彼女のお腹にはまだ残っています。
(だめ、おしっこ、もうむり、だめ、でる、でちゃうっ、おしっこ、おしっこっ……!)
いつの間にか、見える景色は涙に滲んでいました。震える膝は押さえる手を挟んだまま、ぴたりと寄せられて、ばたばたと揺れ動きます。更にその下、ブーツを履いた足もがくがくと震えていました。
その爪先がこつんと何かに当たります。涙で滲んだ視界に、きらりと何かが輝きました。
それはココアが入っていた水筒でした。中は空っぽで、ソリから落ちないように彼女の足元に置かれています。
咄嗟に、彼女は水筒を掴んでいました。すっかり軽くなった水筒。長細くて金属製のその容器には、たっぷりとココアが入っていました。
水筒の中はもう空っぽ。元々入っていたココアは、今は彼女のお腹の中。おしっこへと姿を変えて、今の彼女を内側からじわじわと苦しめています。
おしっこを水筒へと出してしまえたら、きっとすっきりできるでしょう。
(こ、ここに、おしっこしたらっ……)
おしっこは元はココアで、ココアはこの水筒に入っていたのです。言ってしまえば入っていたものを元の容器に戻すだけのこと。
(で、でも、これ、水筒……)
そうは言っても、ただ液体を注ぐのとは訳が違います。
飲み物を入れるところに、おしっこをする。躊躇いがない訳がありません。そんな礼儀知らずへの罪悪感はぎりぎりの彼女を更に追い詰めます。片手に水筒、片手では出口を必死に押さえて、くねくねと体を揺らします。
(戻ったらちゃんと洗えば……、で、でも、流石にここにするのはっ……)
この水筒は今の彼女にとって唯一の救いでした。でも、これは飲み物を入れる容器。そこにおしっこをするなんて、とんでもないことです。
限界寸前のおしっこを抱えて、彼女は体も心も揺れていました。でも、そうやって揺れている余裕はもうありませんでした。
ぶるりと体が震えて。出口から熱いおしっこが零れだして。下着がじわっと熱く濡れます。
もう下着はぐしょぐしょに濡れていました。おもらししたのと変わらないかもしれません。でも、まだ彼女はおしっこが出来ていません。出したくて出したくてたまらないのを、ぐりぐりと出口を押さえて必死に我慢します。
(あ、あ、ああ、おしっこ、おしっこでる、でるでるでる、でちゃう、あ、あ、ああ、あっ、あっ……!)
「っん、く、あ、あぁぁっ……!」
千切れそうな悲鳴を上げながら、彼女は両足の間から手を離します。くねくねと椅子の上で体を捩り、両足をばたつかせながら、水筒の蓋を引っ張り開けました。すぽん、と簡単に蓋は外れて、空っぽの中が露わになります。
(だめ、だめだめだめだめっ、だめ、おしっこ、おしっこでる、でるっ……!)
考える余裕はもうありません。体が勝手に動き、椅子に浅く腰掛ける体勢になりました。そのまま少しだけ前にずらします。
蓋を隣に置いて、ぐっしょり濡れた下着を横へと引っ張ります。露わになったおしっこの出口からは、じゅ、じゅうと熱いおしっこが溢れ出して、椅子へと水滴を落としていました。
彼女の手はがくがくと震えていました。そんな手で、空っぽの水筒を両足の間へと持っていきます。その口を何とかおしっこの出口へと向けた瞬間、ぶるりと彼女の体が震えました。
「っあ……!」
ぶじゅいぃぃぃぃ!
小さな声と共に、大きな水音がソリの上で響き渡りました。物凄い勢いで噴き出したおしっこは、水筒の底へとあたり、かたかたと音を立てます。
「っ、はあぁっ……!」
(おしっこっ、おしっこでてる、おしっこっ、あぁ、あ、きもちいぃっ……!)
熱い溜息を吐き出しながら、彼女はぽかんと口を開けていました。
我慢に我慢を重ねて、お腹を破裂寸前まで膨らませていたおしっこが、今、物凄い勢いで水筒へと注ぎ込まれていきます。まるで蛇口を勢いよく捻ったときのように、激しい勢いでした。
「ふあぁ……」
彼女が思わず漏らした声に、突然鳴り響いた水音に、トナカイは足を止めます。そして後ろを振り向きますが、今の彼女はそんな事に気付きません。ただ、おしっこの気持ち良さに、その解放感に、目を細めて酔いしれているだけでした。
熱いおしっこは白い湯気をふわふわと立ち上らせていました。喉を潤し、体を温めたココアより熱いおしっこが水筒をどんどん満たしていきます。
段々と軽くなっていくお腹に、その解放感に、彼女はとろりと溶けてしまいそうなほどに気持ち良さを感じていました。限界を超えて必死に我慢をしたおしっこは彼女が今まで感じた何よりも気持ちよくて、背中にぞくぞくと快感が走っていました。
お腹が軽くなっていく分、水筒が重くなっていきます。細めた目の先で、水筒が満水に近付いていくのが見えて、彼女ははっと我に返りました。
(あ、あ、ど、どうしよっ、おしっこ、まだ、でるのにっ……)
出発した時のように水筒はずっしりと重くなっていました。もう満水はすぐそこまで迫っていますが、彼女のおしっこはまだ止まりません。その水面へと熱いおしっこを注ぎ込んでいきます。
「あ、あ、あっ……!」
戸惑いの声を漏らしながら、何とかしようとしますが、今の彼女には何もできません。力を入れて止めようとしましたが、疲れ切った出口は言うことを聞きません。大きく口を開けて、お腹の中身をどんどん外へと出していきます。
結局、おしっこは水筒へと注ぎ込まれていくだけ。そして、満水を超えた水筒は、その中身を溢れさせてしまいます。温かなおしっこが縁から溢れて、水筒を持つ手を濡らして、彼女の足元へと落ちていきました。
この水筒のココアを飲んだのだから、ここに収まるはずなのに。信じられない気持ちを置き去りにして、彼女のおしっこはまだ続いていました。
ぴちゃぴちゃぴちゃ、と水音が響きます。溢れたおしっこは彼女の足元へと水溜まりを広げていきます。水溜りがブーツの足元に薄く広がり、ソリの縁から落ちて、下へと雫を落としていきます。
月と僅かな星に照らされて、おしっこの雫はきらきらと輝いていました。
そうして、彼女のお腹いっぱいのおしっこは水筒だけでは足りず、足元に水溜まりをいっぱいに広げて、雫を下の町々へと零して、やっと止まりました。水筒は縁いっぱいまで満たされて、それを持つ手はぐっしょりと濡れていました。
荒れ狂うおしっこから解放されて、彼女は大きく息を吐きました。固く強張っていた体から力が抜けます。それから、再び重くなった水筒に目を向けます。
(お、おしっこ、しちゃった……)
やってしまったことに、頬がぽっと熱くなります。それでも、体はすっきり爽快で、心地よさに頭がふわふわしていました。
とにかくまずは水筒の蓋をしようと、下着を掴んでいた手を離して、横に置いていた蓋へと手を伸ばします。
「終わった?」
「ひあぁっ!」
突然声を掛けられて、びくっと彼女の体が大きく震えました。水筒を持った手も大きく揺れて、中身のおしっこがびちゃっと溢れて、再び彼女の手が濡れました。
「ごめんなさい、どこかでトイレに寄ってあげればよかったわね」
トナカイの言葉に、彼女の頬が更に熱くなります。
「い、いえ……あ、の、ごめんなさい……」
「いえいえ。どうせなら後ろの袋を使えば良かったのに。それならきっと溢れなかったわよ」
蓋を閉めながら後ろを見ると、プレゼントの入っていた白い袋がちょこんと残っていました。出発した時は驚くほどに大きく膨らんでいたのに、今は小さく萎んで、手の平より少し大きいくらいになっていました。
「あの袋は中身を入れただけ膨らむのよ。あっちなら溢れなかったわね」
その言葉に、満水状態の水筒とぐっしょり濡れた自分の足元を見て、彼女はただ頬を染めて俯くことしか出来ませんでした。
こうして人知れず、サンタさんのお仕事は無事に終わりました。
聖夜は見習いにも優しく、雲一つない快晴でした。ただし、ごく一部の場所では雨が降ったとか降らなかったとか。
このサイト上にある画像・文章の複製・転載はご遠慮ください。
初出: 2022年12月20日(FANBOX・サイト同時掲載) 掲載:2022年12月20日